【反省会】金田一37歳の事件簿　人狼ゲーム殺人事件を振り返る【利き手は明確に】

金田一３７歳の事件簿（１５）
天樹征丸 (著), さとうふみや (著)

これまで推理するだけして、解決編の振り返りというのをやってこなかったので今回はその試み。
私の予想がどれくらいピントハズレだったかを確認してみます。

実はこれまでの事件についてはけっこういい感じで推理できていて少なくとも犯人を外したことはありませんでした。
トリックを暴く鍵が解決編と同じ巻に収録されていることがあっても、これは次巻でヒントが出るんだろうなと分かる程度には読めています。

で、今回はそれがさっぱり。
というか腑に落ちない感じで予想も大苦戦でした。

順に確認していきましょう。

※メタ視点たっぷりで予想した推理編はこちら

■犯人
犯人は鬼屋敷。
これは正解でしたが、この人以外は無理だろうというだけで決め手はありませんでした。
9人で人狼1人というのがこのゲームとして違和感があるということを知らないと無理。
作中でそれっぽいセリフを用意してほしかったかと。

最後に特定するとき犯人以外の全員が一芝居打ってハメるというのも、推理ものとしては強引かなと。
芝居が始まった場面で犯人が黒塗りになったときはどんでん返しを期待しましたが（鬼屋敷も追い詰められる芝居をしていた）、結局鬼屋敷のまま。

正直今回はハズレてほしかったくらいだったので、ここは残念。

落雪した屋根の下が氷高の部屋だったので氷高説もあったのですが、出番が少なかったのでメタ的に除外。（白も黒も判断できない）
黒塗りになったときは、氷高のヒントを見逃したかと一瞬盛り上がったのですが。

■冬樹殺人の答え合わせ

1〜10までほぼ正解でした。
2のあずま屋に冬樹を呼び出す方法がはっきりしませんでした。
ホールからかけても通話履歴が残れば1発アウトだし。
あと西棟に残るのは金田一に見つかるリスクが大きすぎるかと。（特にホールは）
なので空き家から電話した線を考えましたが、やはり通話履歴が気になりました。

実際はホールから堂々と呼び出していて拍子抜け。
私が見落としていたのは、冬樹の荷物。
足跡だけで犯人の移動ルートを予想したのですが、荷物の移動を考慮していませんでした。
というかGMがゲームとは無関係の私物の移動まで指示できるとは考えませんでした。
冬樹の荷物に気が付けば、このリスキーな冬樹呼び出しにも考えが言ったかも知れません。

冬樹が被っていたHの覆面に血が滲んでいたので別で用意したことを考えましたが、まさか殺害前に覆面を取らせるとは。

ちなみにヘンリーが入れ替わっていた証拠として挙げたのが『利き手』でした。
私も気が付きましたが予想回で言及しなかったのは根拠が非常に弱かったから。

というのも私は右利きですがスマホは左利き。（なぜかそうなった）
封筒を取るような単純な動作の場合、利き手を空けておきたいので逆の手を使うことはよくあります。

冬樹は左でタバコを持っていたというだけで左利きというのは安直。
私はタバコを吸いませんが、例えばコーヒーを飲みながらスマホを触るとしたらスマホを左にコーヒーを右に持ちます。
タバコを吸いながらスマホを触る習慣のある人は、自然とタバコは逆の手に持つようになるのでは。

説明がややこしくなったのは私が右利きなのにスマホが左利きと言ったからか。

要するに利き手なんて場面によって変わるし、そもそも両利きの人だっているわけだし。
利き手を決め手にするならもっと明確なシーンが必要かと思います。

■咲間殺人について
この一連で鬼屋敷と予想。
談話を持ちかけた人というわかりやすい決め手でした。

さすがに14巻時点で人口降雪機を予想することはできませんでした。
私が雪に馴染みがないからということもありますが、何時間でどれくらい積もるとかさっぱりです。
なので最初の落雪と同じように雪を被せたか、咲間の遺体を屋根に置いて一緒に落としたかとは考えましたが。

ーーー
以上、振り返りでした。
今回は鬼屋敷一択でしたが、決め手がイマイチで困った事件でした。
冬樹の荷物の移動をスルーしていなければもっと自信を持って予想できてたかと思います。

ただなあ。

人狼は一夜に1人しか殺さないといって飛び出した金田一は認めたくない。
現に竜門が殺されかけていたわけだし。

次巻、動機と新シリーズで。