11月最終週は井山九段が農心杯で4連勝したおかげで楽しく忙しい週になりました。
期待しておきながら目の当たりにすると心の準備ができていなかったことに気がつきます。
中盤苦しい場面になりましたが、勝負手が功を奏し勝負形に持ち込んでから一気に勝負を決めました。
相手が決め損なった隙きを逃さなかったのは見事でした。
この４戦は致命的なミスがなかったことと闘いの場面で読み負けてなかったことが際立っていたように思います。
事前研究の知識を除けば、棋力とはこの２点に集約されるのではないでしょうか。
第2ラウンドを生還した井山九段は来年2月の第3ラウンドへ。
残り日本3中国2韓国1と優位に立ちましたが、まだ中国韓国には世界ランキング1.2位が残っています。
最初に敗退することがなくなり一安心ですが、優勝を意識する喜びとは違います。
まずは次の羋昱廷九段（中国）に勝って、中国韓国の大将を引きずり出すこと。
日本3中国1韓国1となってようやくチャンスがあるかなという感じ。
今回の4連勝で井山九段が中国韓国の囲碁ファンに称賛されていることは嬉しく思います。
弱い国のチャンピョンのというイメージは払拭できたでしょうか。
【12/3】
【第4局】第69期王座戦挑戦手合五番勝負【芝野虎丸王座－井山裕太棋聖】
今週から12月へ。
11月を締めた井山棋聖がさっそく登場。
農心杯の勢いのまま王座奪取できるか。
農心杯効果で海外の観戦者が増えると予想。
いやいや。
井山だけじゃないぜって芝野王座が踏ん張るか。
第3局の感じだと勝つイメージは十分にあります。
お互い年内最後のタイトル戦になります。
どちらが気持ちよく休暇を過ごせるかの勝負でもあります。（休みは大事）
【12/5】
【第4局】第47期天元戦挑戦手合五番勝負【一力遼天元－関航太郎七段】
第3局は関航太郎七段が勝ち、先にリーチ。
これはチャンスというか本当に岐路になるシリーズなので結果を求めて、どういう碁になるのか。
一力天元は結果は二の次という話をしましたが、意外とそうでもないようです。
私はすっかり勘違いしていましたが、昨年、碁聖・天元の二冠になって今年は碁聖の防衛に失敗していて実は七大タイトルは防衛なしの2期止まり。
昨年の天元戦で当時の井山天元にようやくタイトル戦で勝つことができたものの、今年さっそく後輩に追われている状況。
棋聖戦の挑戦者となってはいますが、天元防衛は死命かもしれません。
挑戦者以上に深刻なシリーズなんじゃないかと考えを改めています。
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