【囲碁】9月下旬の対局中継と書籍紹介【名人戦・女流本防戦】

【9/28】
【第1局】第40期女流本因坊戦挑戦手合五番勝負【藤沢里菜女流本因坊-星合志保三段】

藤沢里菜女流本因坊が絶好調。
今月は扇興杯を制して女流5冠にとどまらず、先日は十段戦予選で一力天元を勝って最終予選へ。
最後に負けたのが7月の井山戦というのが逆に強調されることに。
これは相当な自信になったはずでこれからは相手に気後れすることはなくなるでしょう。

十段戦は上野さんが本戦入りを決めたとき、藤沢さんも残っているということでトーナメントを確認したら一力天元と。

う・・・これは!

大半の人は組み合わせが悪かったと思ったことでしょう。
女流本防戦の中継紹介ですが、十段戦本線での活躍を期待しています。

星合三段は一発入れられるかどうか。
挑戦を決めてからタイトル戦までの間に藤沢さんは二回りくらい格を上げた印象です。

【9/28】【9/29】
【第4局1日目】第46期名人戦挑戦手合七番勝負【井山裕太名人-一力遼天元】

【第4局2日目】第46期名人戦挑戦手合七番勝負【井山裕太名人-一力遼天元】

ここまで井山名人の1-2。
一力天元が一歩リードしていますが、本人はそんな気分ではないでしょう。
一発勝負の王座挑戦者決定戦で負け十段戦で藤沢里菜五段に負けと痛い連敗。
その前に碁聖戦で負けているので、名人を取るまでこの連敗はチャラにならないかと。
そんな心身ともに慌ただしい中、来月は天元の防衛戦が開幕します。

十段戦の藤沢戦は藤沢五段が見事だったということは否定しませんが、気になったのは一力天元の体調。
中継で見ていましたがとにかく離席が多く、落ち着きがありませんでした。
精神面を私なんぞが心配するのは大きなお世話ですが、体調不良は気がかりです。
あとちょっとぽっちゃり気味も気になりました。

【書籍紹介】
いつも中継のURLを貼ってテキトーなコメントしているだけの手抜き記事になっているのでちょっと味付け。
アマチュアの方にオススメできそうな書籍を紹介したいと思います。

足立泰彦 囲碁 初段 好手と悪手の違い 

指導のプロが初段に導く 囲碁 好手と悪手の違い (囲碁人ブックス)
著者:足立泰彦

足立泰彦さんはアマチュア指導者として活動されている方です。
他にも著書はあって基本的に初段を目標とした内容を扱っています。

で、これが著者の最新作。

簡単にいうと次の一手問題です。

が、他と違うのは正解ではなく不正解の解説がメインであること。
アマチュアが問題を解くときにありがちな、なんでダメなの? という疑問。

これは非常に大事なことで、定石や布石の知識があっても正解しか知らないと相手が外した場合や間違った場合に対応できなくなります。
悪手を知ることは自分が間違えないだけではなく、相手の悪手に気づくことでもあります。

本書では9路→13路→19路と段階を踏み、内容も徐々に実践的な問題を扱うようになっています。
章ごとのコラムにも上達のヒントが書かれていて、著者の言う通り隙きのない内容と言えます。

内容は初段を目指す人向けなので、プロ棋士の著書で勉強している人には簡単に感じるかもしれません。
が、プロの棋書はムズいんだよって思っている人はここで一度基礎に戻ってみてはいかがでしょうか。
私はかねがね思っていることですが、プロの出題する次の一手問題は形が整いすぎているので正解手がわかりやすい意味があって、初段程度だと実践で活かされることがあまりないというのが正直なところ。

正解ばかりを考えてしまう人は本書で不正解つまり悪手を意識する癖も身につけてみましょう。

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