若鯉杯は上野愛咲美四段の優勝と昨年の藤沢里菜五段に続き2年連続の女性棋士優勝。
上野愛咲美四段としては女流タイトル戦で藤沢里菜五段に全て阻まれ、新人王戦でも負けとあと一歩というところが多かったですがようやくここでひとつ取ることができました。
結果はもちろんですが、碁の内容もすばらしかったと思います。
準決勝では見事な捨て石が決まり、決勝では逆に相手の勢力圏で華麗な豪腕発揮。
手厚く構えて一気に攻める構想はアマチュアの大好きな碁であり、アマチュアにとって一番難しい碁でもあります。
上野愛咲美四段といえばハンマーの異名がありますが、私の記憶ではちょっと違います。
NHK杯で解説の張栩九段が話しことがきっかけでひろまった異名ですが、ハンマーを振り回しながら追いかけてくる感じ、と言っていました。
本人は石を取りたがっているようですが、振り回しながら追いかけてくる、というのが言い得て妙。
追いつかれたら殺されるわけですが、かと言って逃げたら勝ちという単純な攻めではありません。
かつて武宮九段もそうでしたが、温和な様子から自然に打っているようで実はめちゃくちゃ深い読みの裏付けがあるはず。
シンプルに一流の芸と技術が備わってできる構想なんだと思います。
攻めに関していえばトップレベルの域にいるのではと期待したり。
話によると現在行われている天元戦の挑戦者に同門同年の関航太郎四段(当時)が勝ち上がったときには、先を越されたと悔しがったそう。
そんな話を聞いたら期待したいし応援したい。
【11/25】
【第3局】第47期天元戦挑戦手合五番勝負【一力遼天元-関航太郎七段】
1-1なのでどちらがリーチをかけるかの1局。
当然といえば当然。
内容については実はしっかり追えていないので言及は控えます。
が、第2局は関航太郎七段がわりと押し気味だったのではとの印象。
ただ何度か言っていますが、関挑戦者にとってこのシリーズの結果は今後の棋士人生を左右するほどの闘いです。
健闘しましたではダメなんです。
逆に一力天元は目先の防衛は些細なことで、棋士一力遼として後世恥じない碁を打つこと、こういう次元にいる人だと私は思っています。
防衛はおまけ。
まあ、素人の私が好き勝手言ってますが。
【11/28】
【決勝】第2回関西囲碁オープントーナメント
馴染みがない棋戦だなと思ったら今回が2回目。
日本棋院関西総本部と関西棋院所属の棋士によるトーナメント戦。
大会の概要欄を、ふーんこういう棋戦かと見ていたんですが、なんか違和感が。
・・・
・・・
(2日後)
・・・!
井山四冠がおらん!
第一回の優勝者でもある井山四冠が今回名前が載ってません。
ビッグネーム過ぎて気づきませんでした。
まさか運営も忘れてるとか?
※以下追記(11/26)
【11/27】
第23回農心杯第6戦【井山裕太九段-范廷鈺九段】
行方不明だった井山四冠が登場。
関西オープンに登場しない理由はこれでした。
ここまで連勝者なしという混戦。
日本の大将格である井山九段が明日勝って混戦を維持しつつ、明後日明々後日と連勝して抜け出せるか。
負けなければ11/30まで4連戦となります。
ただ明日負けると中国が抜け出し、日本は窮地へ。
いや、日本はすでに世界戦においては窮地の先。
カド番神話をこの4連戦で見せてくれ!
コメント