この週末は農心杯が行われ、日本の3番手で井山裕太九段が登場。
土曜日のやや押され気味の碁を逆転した勢いか、日曜日は快勝。
今大会初の連勝者となりました。
私はあまり誰かを応援するように観戦しないので、久しぶりにハラハラドキドキの観戦でした。
【11/29】
第23回農心杯第8戦【井山裕太九段-李欽誠九段】
【11/27の范廷鈺九段戦】
終盤に相手が打った下辺の2間トビが敗着となったわけですが、それをしっかり咎めた井山九段が見事。
観戦している方はAIの数値が見えているので、とてつもない悪手とわかるのですが実際に打っていてチャンスと気づけるかどうか。
なんか罠があるんじゃないかとたぶん私は自分が信じられないかと。
少なくとも左辺の死活を読み切ってのコウ解消は私には無理ですし、その判断が勝着だったと思います。
解説の人はクリックミスだと何度も言い切っていましたが、私は聞いていて不愉快でした。
以前もクリックミスの誤報をツイッターで拡散していた棋士がいましたが、安易にクリックミスと断言していいのでしょうか。
自分が考えて打った手をクリックミスとバカにされたようなもの。
棋士同士、配慮や敬意のある言葉を選ぶべきです。
私の考えではクリックミスはその人の責任です。
もしPCや通信環境の影響でクリックミスが多発するようだったら棋士から問題提起されていると思います。
【11/28の卞相壹九段戦】
序盤からずっとうまく打っていたように思いますし、井山九段も後悔するような手はなかったと言っています。
中央の勢力で勝つ碁は感動します。
が、最後の大捕物は緊張しました。
数々の大石を殺し損ねてきたアマチュアは、早く投了してくれー! と落ち着かなかったことでしょう。
最近はYouTubeの中継が多くなってAIの数値に慣れてきました。
70:30はヨセ勝負で80:20も勝負圏内。
この範囲での数値の上下には一喜一憂しなくなりました。
90:10だと傾いた感じはありますが、容易ではありません。
自然な手でも数値が大きく下がるときがありますが、それは悪手というより形が決まってAIが計算できるようなったからというのが私の仮説。
将棋の羽生さんがどこかで話していましたが、どれだけ形勢が傾いても対局者は6:4くらいだそうです。
数値が下がった悪手をあげつらうのではなく、咎めた好手を褒めましょう。
悪手は通ってしまえば超好手になりますので、咎める方も大変なのです。
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